東京のマンションを、長く住む視点で見極めるために。
設計に携わる者の目で、カタログには書かれていない大切なポイントを、
分かりやすくお伝えしていきます。
東京カンテイは10月14日、マンション管理業協会の協力を得てまとめた「マンション管理適正評価制度がもたらす中古マンション価格への影響に関する調査結果」を公表した。この制度は、マンションの管理の状態などを★の数で表して公開するもの。調査の対象は、★を取得したマンションのうち、東京カンテイのデータに登録があり、集計期間中に価格がわかる事例があった全国10,052棟(★5が3,349棟、★4が4,275棟、★3が2,055棟、★2が370棟、★1が3棟)。2020年〜2026年4月の中古マンションの事例を使い、★の有無で坪単価の動きを比べた。★2以下は全体の2%程度と少ないため、比べる対象からは外している。
東京23区で2020年の坪単価を100とした指数を見ると、2025年は★5が199.9とほぼ2倍、★4が169.2。その次は★3ではなく、★を取っていない「登録なし」の160.9だった(R.E.portによると★3は139.7)。発表では、上がり方にはエリアによる差があるものの、「★5>★4>登録なし>★3」という順番はおおむね各エリアに共通しているとしている。登録なしが★3より上にくる理由としては、いずれ登録すれば★5や★4を取れる管理の良いマンションが含まれていること、20階以上のタワーマンションなど値段の高いマンションの登録が全体に少ないことの2点を挙げた。
あわせて、2023年に登録したマンションに限り、2023年を100として前後の動きも調べた。登録前の2021年・2022年は、あとで取る★の数による差はほとんどなかったが、2024年以降、とくに2025年は★5・★4の物件ほど大きく上がっていて、発表では★の取得による効果だと推察している。札幌・仙台・広島・福岡の4都市でも東京23区と同じ傾向だったという。なお、数字は東京カンテイに登録された中古マンションの事例をもとにした指数で、一つひとつの物件の値動きを示すものではない。
中古マンションを選ぶとき、★の数は、住んでいる人たちが話し合いを重ねて建物を大切にしているかを知る手がかりになります。住人どうしの関係が良いマンションは、毎日の暮らしも気持ちよく続けやすいと思います。
野村不動産は10月16日、東京都江東区で進める大規模複合開発「TOKYO BLUE LINC」の概要を報道陣に明らかにした(R.E.port)。国立大学法人東京科学大学が持つ越中島地区の土地に70年間の一般定期借地権を設定し、分譲マンション・シニアレジデンス・商業施設を一体で開発する。総開発面積は約1万7,900㎡で、西側は晴海運河に面する。JR京葉線「越中島」駅徒歩3分、東京メトロ東西線・都営大江戸線「門前仲町」駅徒歩7分、東京メトロ有楽町線「月島」駅徒歩9分。
中心となる分譲マンション「プラウドシティ門前仲町」はRC19階建。SUUMOの物件概要では総戸数780戸(非分譲住戸160戸を含む)、販売の対象は620戸で、間取りは1LDK〜4LDK、専有面積は36.87〜146.51㎡。R.E.portは分譲マンションの部分を667戸(うち非分譲47戸。大学が持ち、職員・研究員向けの住宅にする)と伝えている。販売開始は2026年11月中旬の予定(予告広告)で、価格・販売戸数は未定。R.E.portによると、予定価格は70㎡台の3LDKで9,700万円台から。4月末からのエントリーは4,660件で、約46%が20〜30歳代だという。完成は2027年12月下旬、引き渡しは2028年3月下旬の予定。
土地は一般定期借地権で、借りる期間は2099年3月31日まで。期間が終わったら建物を壊して更地で返す決まりで、契約の更新や延長はできない。地代は金額未定で、2031年10月を初回に3年ごとに見直す。敷地内には、野村不動産のシニアレジデンス「オウカス門前仲町」(2028年3月竣工予定)や、食品スーパーなど4区画が入る1,500㎡超の商業エリア、地域の人も使える共用棟もつくる計画。
門前仲町は深川の祭りや下町の商店街が残る街で、越中島側は運河に面した水辺の景色が広がります。スーパーや地域の人が集まる場所も同じ敷地にできるので、若い家族が街になじみやすい住まいになりそうです。
総合地所・サンケイビル・丸紅都市開発の3社は10月16日、一棟リノベーション分譲マンション「(仮称)神戸本山 GO BEYOND マンションプロジェクト」の公式ホームページを10月15日に公開したと発表した。今ある建物を生かしながら、全161戸すべての住戸の中を全面的に改修してから売り出す。所在地は神戸市東灘区北青木二丁目で、阪神本線「青木」駅徒歩8分、JR神戸線「摂津本山」駅徒歩18分。建物は地上14階建で、1997年10月に完成した。敷地は3,326.02㎡。
改修後の間取りは2LDK+S〜4LDK、専有面積は66.51〜90.40㎡。省エネの「ZEH-M Oriented」認定を取る予定で、一部の住戸には、ガス衣類乾燥機「乾太くん」を組み込んだ洗面台や、洗面室と行き来できる「キッチンアトリエプラン」を採用する予定。改修の完了と入居は2028年3月下旬の予定。R.E.portによると、販売開始は2027年3月の予定で、価格や販売戸数は未定。
発表では、周辺に徒歩2分の「阪急オアシス 本山南店」、徒歩6分の本山南小学校、徒歩5分の「そうごうメディカルモール」、徒歩1分の寺門公園などがあると案内している。新しく建てるのではなく今ある建物を使って住まいを届ける取り組みで、3社は既存の建物を有効に使うことで環境にも配慮するとしている。
本山のあたりは、駅前のにぎわいと落ち着いた住宅街がほどよく混ざった街です。すでに建っている建物なので、日当たりや窓からの景色、まわりの街並みを実際に見て確かめてから選べるのもうれしい点だと思います。
「ルネ品川天王洲」は、総合地所・オープンハウス・ディベロップメント・近鉄不動産・京阪電鉄不動産・東急の5社が売主の、東京都品川区東品川1丁目のRC15階建・全488戸のマンション。いまは予告広告の段階で、第1期の販売開始は2027年5月下旬の予定。価格・販売戸数は未定で、物件概要の間取り(1LDK〜4LDK)と面積(45.67〜80.8㎡)は、第1期以降の販売対象488戸全体のもの。完成は2029年2月末、引き渡しは2029年3月末の予定。
りんかい線「天王洲アイル」駅徒歩8分、東京モノレール「天王洲アイル」駅徒歩9分。JR山手線「品川」駅へはバスで約6分(「天王洲橋」バス停から徒歩4分)。用途地域は準工業地域で、敷地は9,653.54㎡。
駐車場は敷地内111台(機械式104台・平置き4台・身障者対応3台、料金未定)、駐輪場は949台。一部の住戸にはルーフバルコニー(30.44〜50.29㎡)や専用庭(25.02〜26.58㎡)がつく(使用料未定)。施工は長谷工コーポレーション、管理は長谷工コミュニティで、販売は長谷工アーベストが代理する。販売開始から完成まで2年近くあるので、申し込みから入居までの期間が長くなる点は頭に入れておきたい。
天王洲は運河沿いにカフェやギャラリーが並ぶ、水辺の景色が楽しい街です。大きな住まいなので同じ世代の家族と知り合いやすく、品川へバスで出られる便利さと、落ち着いた水辺の暮らしを両方楽しめそうです。
「リムテラスガーデン西新宿」は、日本中央不動産が売主の、東京都新宿区西新宿5丁目の全5戸の住まい。物件の種類はタウンハウスで、建物は鉄骨造(薄板軽量形鋼造)の3階建。2026年4月28日に完成していて、すぐに引き渡しができる。いま先着順で受け付けているのは3戸で、第一期の2戸が2LDK(80.56㎡、1億1,980万円)と2LDK+S(103㎡、1億6,980万円)、第二期の1戸が2LDK+S(90.81㎡、1億3,980万円)。
都営大江戸線「西新宿五丁目」駅徒歩5分、東京メトロ丸ノ内線「中野坂上」駅徒歩10分、JR・丸ノ内線「新宿」駅徒歩20分。用途地域は第二種住居地域で、敷地は259.32㎡。
3戸とも専用庭とルーフテラスがつき、使用料はかからない。管理費は月2万2,730〜2万9,070円、修繕積立金は月7,120〜9,100円で、ほかに修繕積立基金(51万2,640〜65万5,200円)を一括で払う。駐車場はない。第一期の2戸は、旧売主から買い取って売り直す住戸。SUUMOでは、5月13日〜26日は売主を(株)エルプラスとして載せていたが、日本中央不動産に変わったと知らせている。施工はアンドスチール、管理はガイアフィールド。
西新宿五丁目は、高層ビル街のすぐ裏に住宅街と小さなお店が残る街で、新宿中央公園にも歩いて行けます。5戸だけの小さな住まいなので、都心で働きながら一戸建てに近い感覚で暮らしたい人に合いそうです。
「GREEN PARK 千代田外神田」は、坂入産業が売主の、東京都千代田区外神田5丁目のRC13階建・全24戸(非分譲住戸4戸を含む、ほかに管理事務室1戸)のマンション。いまは予告広告の段階で、第1期は「今秋」販売開始の予定。第1期の販売住戸が決まっていないため、物件概要の数字は第1期以降の販売対象20戸全体のもので、間取りは2LDK(54.06㎡)と3LDK(65.52㎡)、予定価格帯は1億2,000万円台〜1億7,000万円台、予定最多価格帯は1億3,000万円台。完成は2027年11月、引き渡しは2028年1月の予定。
東京メトロ銀座線「末広町」駅徒歩3分。千代田線「湯島」駅、JR「御徒町」駅、都営大江戸線「上野御徒町」駅、日比谷線「仲御徒町」駅、銀座線「上野広小路」駅はいずれも徒歩6分、JR・つくばエクスプレス「秋葉原」駅は徒歩9分で、8駅が使える。用途地域は商業地域で、敷地は309.5㎡。防火地域で、「外神田五・六丁目地区地区計画」の区域に入っている。
管理費は月2万5,500円・3万900円、修繕積立金は月8,700円・1万500円で、ほかに管理準備金と修繕積立基金(97万4,000円・118万1,000円)、防災積立金(月200円)などがかかる。駐車場とバイク置場はなく、駐輪場は38台(料金未定)。施工は新三平建設、管理はHuman Care。
末広町のあたりは、秋葉原のにぎわいと、湯島・上野の落ち着いた下町の空気のちょうど間にある街です。上野公園や不忍池にも歩いて行けるので、都心の便利さの中でも散歩や緑を楽しめる暮らしができそうです。
「コンフォルシア南大塚」は、リグラスが売主(事業主はサジェスト)の、埼玉県川越市南台2丁目のRC14階建・全41戸(ほかに管理室1戸)のマンション。建物は2026年3月上旬に完成していて、手続きが済めばすぐに引き渡しができる。次の第2期4次は11月下旬に販売開始の予定(予告広告)。販売する住戸がまだ決まっていないため、物件概要の数字は第2期4次以降の販売対象9戸のもので、間取りは2LDK+S(58.36㎡)と3LDK(60.09㎡)、予定価格は2,490万〜4,640万円。
西武新宿線「南大塚」駅徒歩2分。用途地域は第一種住居地域で、敷地は1,114㎡。準防火地域に入っている。
管理費は月1万5,200円・1万5,600円、修繕積立金は月7,100円・7,300円で、ほかに管理準備金と修繕積立基金(42万6,000円・43万8,000円)、インターネット使用料(月1,320円)がかかる。専用庭(59.35㎡)がつく住戸は、月3,500円の使用料がかかる。駐車場は敷地内12台(月9,000円)、駐輪場は82台(月300円・500円)。施工は寄居建設、管理はサジェストコミュニティ。
南大塚は、西武新宿線で本川越や所沢、高田馬場方面へ乗り換えなしで出られる、落ち着いた住宅街の駅です。駅のすぐ近くで、すでに完成した建物を見て決められるので、初めて家を買う若い家族にも考えやすい住まいだと思います。
2026.10.17
品川区
【品川区】ディアナコート旗の台|荏原町駅徒歩3分・全28戸・1LDK+2S〜3LDK|建築士が見た"視線の抜け"
→
2026.10.13
葛飾区
【葛飾区】サンクレイドル新小岩Ⅱ|新小岩駅徒歩14分・全68戸・2〜3LDK|建築士が見た"街並みへの溶け込み方"
→
2026.10.10
立川市
【立川市】Brillia 立川|立川駅徒歩5分・全117戸・2〜3LDK|建築士が見た"街への顔つき"
→
2026.10.10
国立市
【国立市】プラウドシティ国立|谷保駅徒歩9分・全589戸・2〜4LDK|建築士が見た"団地再生の街区計画"
→
2026.09.10
目黒区
【目黒区】プラウド自由が丘ヒルトップ|自由が丘駅徒歩10分・全31邸・2〜3LDK|建築士が見た"丘の上の全邸南向き"
→
本セクションには広告(アフィリエイト)リンクが含まれます。掲載サービスは編集部で実際に利用または信頼性を確認したものに限定しています。
はじめまして、ryoと申します。一級建築士として、集合住宅・分譲マンションの設計に携わっています。
図面を描く仕事を通じて学んだのは、「住まいの良し悪しは、カタログやモデルルームの印象だけではわからない」ということ。構造・管理・立地、そして長く住むための見極め方——設計の現場から見えている景色を、できるだけ平易な言葉でお届けします。
上質なマンション選びのパートナーとして、このノートがお役に立てば幸いです。